2010年4月8日木曜日

スネークウッド



バロック弓によく使われるスネークウッド、名前にいわれるようにヘビ柄(私にはどちらかというとヒョウ柄にみえるのですが)の模様があらわれていて、弓はもちろんのこと、実用品でも家具でも高級感がでるので重宝されています(日本では箸とかでもよくみかけます)。はるか南米からやってきたこの材木はバロック時代の家具職人たちにも見初められたようです。



ただ、このヘビ柄、実は時間の経過とともに消えてゆくのです。もっとも姿を消してしまうまでにはかなりの時間を要しますが。そして少しづつ奥ゆかしい色へと変わっていきます。

弓にとっては模様の美しさという点だけで材料に用いられているわけではなく、この木の性質がバロック時代の音楽表現において求められるものにとてもぴったりきているんではないかなというのが私の個人的な印象です。

ちなみにこの木、ヘビ柄で生えているわけではありませんよ。分厚い表皮を剥いだところにでてくるいわば木の芯の部分。ですから家具のための大きな材木をこの木からとるのが可能になるためには、かなり成長した木でなければいけないわけで、しかしこの木の成長はとても時間がかかるため、それだけ稀少になってくるそうです。家具の場合はとくに高級になるわけですよね。

オフィシャルサイト:http:// www.animarhetorica.com/