2015年4月19日日曜日

付加価値

今日ネットで購入した中古本が届いたんですが、
開封してみると・・・


こーんな紙が同封されていました。

見事にも

感謝の文字が「ありがとうございます」で出来ているっ!!!!


最近、こういうちょっとした心遣いをするお店が増えたような気がします。

ネット上、顔の見えないやりとりなだけに
商品を開封する時の印象は大事なんでしょうが、
確かに、こうしたワンダフルなアイデアを送っていただくと
心がぽっとするっていうのか、
素直に嬉しい。

こういうのを付加価値、というのでしょうが、
モノが行き渡った今、
世の中全体がこの付加価値を求め始めていると感じます。

インターネット等のおかげで、音楽へのアクセスが簡単になった今、
ライブコンサートの付加価値、
音楽家も考えなくては、と自問するこのごろです。


さて、昨日こんな記事も新聞で読みました ↓





単なる節約のために取ったアクションではなく、
自分の時間と自分のスペースのため・・・
という若者たち。


自分の住居を建てる。
自分の食べ物を作る。

そのプロセスには
創造性と
そして、
「自分がいる」
という
チョー気持ちいい〜実感があります。
(余談ですが、パウルの工房も実はビデオの吉田くんらと同じ
Youtube仕・込・み・・・Viva! Youtube!)

生きること、食べること、働くこと、そして自分の時間を過ごし方
生活の中に、更なる付加価値を見いだそうとする意識が
今、芽生え始めている。

これまでの生活概念がどんどん変わり始めているんですね。
おもしろくなりそうです。










2015年4月18日土曜日

アグリエイティブな日

今日は久しぶりに暖かい晴れ。
またここからお天気が下り坂になるようなので、
早速畑に出ましたー。




 今日は草取りをして、種まきと植苗の準備♡

畑って、キャンバスに絵を描くようで面白いです。
これまた個性を感じます。

例えば。。。


パウル畑

パウルは美しい畑が好き。
(今まだ育っていませんが、丸太の枠外は芝生で包まれる予定。)
コンサートのチラシにしても何にしても、デザインに関しては
アイデア無尽蔵の彼。
その光るセンスと、妥協を許さないこだわりの気質がうかがえる畑であります・・・


さて私はというと・・・


かおり畑

ちょっとぉ〜、これは雑草ではありませんよ〜、
人参です!
わかりますかぁー?

私は、緑緑した自然農の畑が好き。

こーんなの見ると、その賑やかさと力強さにワクワクしてしまいます。

注:まだうちの畑はこんなに成熟しておりません・・



もっとも、そもそもは、
どこかで見かけた
ずぼらさんのための、耕さない農」という
タイトル惹かれたからのような気もする・・・笑

とはいっても、

実はずぼらではいられないです・・・
夏は草取りはハンパないし。

そして、

土を見たり、
時をみたり、


何より手をかけてあげないと。

一年目はわけもわからずというのもあって、
ほんとにほったらかしにしていたら、
凄まじく虫に食べられました・・・

達人いわく、

野菜も、気をかけてくれたり、手をかけてくれるものの為に生きるのだそうです。
ほったらかしにしていると、
「そんなら虫に食われた方がましだわ」
っとなるんだそうです・・

全てが理に適っているので、楽しい・・・。


たとえば、雑草とみえる草達も・・・



これ、カラスノエンドウですが、
例えばこれを草刈り機でガガーッと刈ってしまわなきゃ!
なんて気持ちで扱おうとすると、
刃にひっかかってくるし、とにかく面倒な草なんですよね。

でも、このカラスノエンドウ、
表土を守ってくれるから、空豆とか、エンドウマメとかには
有り難い草なんです。

それからこれ。



ホトケノザ。
この草が生えているところは虫害が少ないんだとか。



これは、



もう少し土を整えてあげた方がいいよー、
と教えてくれてる。

会話をしているようで楽しい。
そしてこの草達、根を張ることで土を耕してくれているから、
有り難いんですよ〜。

そうやって見ていくと、もうただの雑草ではないんですよね。

全ては完璧なんですね〜。

心が耕されます・・・

そういえば、農業のことを英語でagricultureっていいますけど、

agri=畑(ギリシャ語agro)と
cultura=耕す

が合わさってできた言葉らしいです。

cultureには教養とかっていう意味もあって、
英語だと文化って訳したりするけど、

語源は耕すってことと繋がっているんですね。


私事になりますが、
ずっとヴァイオリン弾いてきて、
「自分の音に何かが足りないな」
と感じていた時期があるんです。
(今も探し続けているわけなんだけど)

自分の道行きもなんとなく見えないような時期でもあったのですが、
その時に、冴えない私のつぶやきを聞いていた友人がふと、

「なんか、怒りみたいなもの、お腹にたまってるんだよね。
土触ってみるといいよ」

とアドヴァイスしてくれたんですよね。

そんなことから、今では畑のキャンバスに向かうようになりました。

結果、自分の音に何かが足されたかどうかは分からないけれど、
耕し耕され、
全てが繋がっていくような気がしています。

ところで、私のブログのタイトルにありますアグリエイティブ
という言葉、

agri(農)と

creative (創造的な)

を合わせた私の造語でございます。。。。




































2015年4月16日木曜日

琴線に触れる

今日は、首を長くして待っていたヴァイオリンの弦がイタリアからはるばる到着。




私たちが使用しているのは、ガット弦。
テニスで使うあのガットです。

羊の腸や牛の腸を頂戴して作ります。
羊の方が音色が繊細で良い、という論もありますが、
上の写真のものは牛。
このメーカーさんの弦のキャラクターが気に入っているので、
特に動物には今のところこだわっていません笑。

実は私も一度弦の製造を習ったことがあるんです・・・
さあ、自分で作るぞー!っと意気込んで腸を購入したところまでいったのですが・・
(今は狂牛病流行以来、生腸は譲ってもらえないということで、ソーセージ用の腸をとりあえずゲット)
機械に弱い私、弦製作の大道具たちの製作と
水びたしにできるスペース確保という、
一番最初の最初のステップでつまずいたまま、
結局冷蔵庫の中で、ハンパない量の腸の塩漬けが・・・

ソーセージの店、いずれ開店するのかって・・笑。

そんなわけで、今日のテーマは琴線♡

琴線に触れるって素敵な表現ですよね。

琴の弦って、ちょっと触れただけでも音がしますよね。
そよ風でさえつま弾けるというのか、
13本の弦がお互いに共鳴し合うので、
その響きを聴くだけでも癒されます。

ちょっとした事象にも共鳴するということを、感動しやすい心に例えた表現、
どなたが最初に表したフレーズなのか知らないのですが、
日々の生活の中で

「いやあ、今日は私、心の琴線に触れられてしまったわぁ〜」

なんてつい言ってしまうような、
感受性の豊かな過ごし方が出来たらいい感じですねぇ・・・♡

そんなわけで、今日は、私、かおりの心の琴線を触れずにはいられなかった
ヴァイオリニストを紹介します〜。

ちょっと前に、
イギリスをテーマにしたコンサートに参加させていただいたことがあります。
バロック時代のイギリス人たちが楽しみにしていたのが観劇
そのために書かれた音楽を集めたプログラムだったんです。

その頃のイギリスでは、とりわけお金持ちが観劇を愉しんだ、というわけではなく、
結構巷で劇を見ることでき、みんなの楽しみだった様です。

なので、劇の合間合間に、その頃流行っていたチューン(唄)を演奏したらしいのです。
例えば、皆さんご存知のグリーンスリーブズとかも入ってるんです。

そんなわけで、かなりフィドルを思わせるチューンということで、
ずっとアイリッシュ音楽をリサーチしていて結構ハマったんですが

そのとき見つけたのがこのフィドラー。マーティン・ヘイズです。

ひとまずじーっくり聴いてください・・



いやあ、これこそ、「心の琴線に触れた」と表現するのがピッタリの経験。
心にそのまま入ってくる、というのか。
ただただ、聴き入ってしまうというのか。


でも、面白いんですよ、
彼、さらっと言うんです。

「僕は、音楽を悪用していた時期があるんだ。20代の頃かな。
ただお金を稼ぐ為だけに弾いていた。実際、その頃は
『音楽が感情を表現できる』ってこと、全く信じてなかったんだと思う。」

逆にこの正直さがたまらない笑。

音楽に真摯に向き合ってきた人だからこそ、
さらっと言えてしまうんだと思うけれど・・・

彼をずっと遡ったバロック時代のイギリスに話をズーンととばしますと、
イギリスで活躍していたジェミニアーニというヴァイオリニストがいるんです。
(彼もチューンを感じる作品いっぱい残してます)

コレッリの弟子で、「ヴァイオリン演奏の芸術」みたいなタイトルで教本を残していて、
バロックヴァイオリンを始める時に誰もが学ぶ本なんです。
その序文にですね、

---音楽の意図というのは、耳を心地よくさせることだけではなくて、感情を表現し、人々の創造力を引き出し、心に作用し、熱情をよみがえらせること。
ヴァイオリン演奏にある芸術というのは、
「人の声」(完成なる美)という音色を
この楽器に与えること----


といったような意味合いのことが書かれているんですが
(教本にしてはロマンチックな序文♡こーんな時代だったんですねー)

マーティンのヴァイオリンの音色は
そんな”肉声を感じる何か”があるように思います。




















2015年4月13日月曜日

継続は力。

桜に雪がかぶった不思議な今年の春、今日は久しぶりに春日和の日曜でしたね〜☆




皆様どんな春の一日を愉しまれたのでしょう?
こんな感じ?

サンサーンス『春は目覚めて』歌 マリア・カラス
https://youtu.be/xPayceuu2Pk


それとも・・・

こんな感じ?

「4月のパリ」歌 エラ・フィッツジェラルド
https://youtu.be/AZxrvslGt5w


さてさて、すっかり更新が滞っておりました・・・

そういえば、
息子の剣道のお稽古でちょうど先生から
「継続は力」
というお話を頂いたところ。

若かりし頃は、この言葉は教訓じみているとしか受け取れなかった私も、
この力に偉大さを感じるようになりました・・

だって、
ほんとに難しいんですもの・・・笑。


教訓じみていると感じていた背景には、

継続=反復  →努力が必要

という受け取り方しかなかったからでしょう。

(しかも、努力といわれると、
なにか強いられる感があって・・・)


でも、継続って、やっぱり楽しくなきゃ、できない。

だから、「楽しくなるようにするはどうしたらいいのか?」という
工夫をすることなんだな、
っと最近思います。

実はとても創造的な行為、
なのですね。


継続していてもう一つ素敵なことは、
流れにのっている心地よさ
かもしれません。


継続=ワクワク

三日坊主なりに、
こんな公式が見えてくるようになりました〜

とはいえ・・
流れから外れてしまった今日は
実は必死で書いています・・ゼーゼー。。。

ひとまずは、とにかく書いて、
またどうか、次につながりますように。


締めくくりに・・・・

先ほどの「4月のパリ」、
バージョンが違うと、同じ歌でもこんなにもしっとり聴けるのですよ↓
                       

私が目にした美しい春日和の         https://youtu.be/fCsNg6XB3dg
写真とともにお愉しみください。













それでは皆様、
また素晴らしい一週間をお過ごしくださいー♡