ワクワクするのにオススメなのがテレマンの管弦楽曲「コオロギ」
Grillen Symphonie( Crickets symphony)
普段は表舞台にさほど出てこないコントラバスや、クラリネットの化身であるシャリュモーなどを用いて、コオロギの描写に近づいているところをみると、音のパレット使いが天才というのか、匠そのもの!
特にシャリュモーを他の楽器の音色と合わせてまた特別な音色を創り出しているところなどは、絵の具の色を混ぜ合わせていくような楽しい作業だろう。
ウチの畑でも暖かくなると、そこら中でびょんびょん飛び回るようになるが、登場する5月あたりはまだまだ羽の摩れる音だけでお粗末さま。
それが秋に向かうにつれだんだんとうまくなっていくのを聴くのがなんだか嬉しい笑。
上手いのやら、下手のやらが混ざって歌う。そしてゴキブリじゃないか?っと一瞬ギョッとする大きさでびょんびょん飛びまくり、時には柔らかい芽を豪快に食べてくれてしまう姿を、テレマンは見事に描いているなあ、と感心してしまう。
バッハと親交が深かった彼、とてもジョーク好きだったと伝わっているが、この作品に表れた愉快さは聴く人をワクワクな気分にしてくれる。