2012年12月18日火曜日

弓製作中の休憩話

弓につかう材木の話になった時、たちまち新大陸発見の時にまで遡りました。 520年まえの1492年、コロンブスが大西洋を横断して、南アメリカを発見するのです。 520年というのをかなり前と感じるか、わりと最近と感じるかは人様々でしょうが、このとき、まだヨーロッパ人は日本には来ていないのです。1271年に、マルコ・ポーロが東方見聞録という、アジアへの旅についての記録を残していて、ジパングについても語っていますが、彼が辿り着いたのは中国で、ジパングについては中国大陸で聞いた日本のイメージです。実際にヨーロッパ人が日本の地に足を踏み入れるのは南アメリカへの旅のおよそ50年後。 スペインのコロンブスが南アメリカに辿り着いたあたりの時期は、ポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマがインドに到着しています。 さて、南アメリカを発見した、といっても、大陸を発見したのはコロンブスの四回目の航海でやっと、なのです。一度目はドミニカ共和国のあたり、「な〜んだ、島じゃん」といって、しかし美しいその場所を目の当たりにして既に〔新世界」を思ったことでしょう。2回目はキューバ。つまりバハマ諸島を発見したということですね。3回目もまた島。やっと四回目に、大陸に辿り着いたのです。パウルの母国、ヴェネズエラを発見したのもその時。ヴェネズエラでもコロンビア側のマラカイボのあたり。マラカイボには海に面して大きな湖があるのですが、そこに辿り着いたようです。湖上に建つ家々をみて、「ヴェネツィアみたいだ」とつぶやいたコロンブス(スペインのコロンブス、と書きましたが、コロンブスはもともとイタリア人)。ヴェネスエラの「スエラ」の部分はヴェネツィアの縮小辞なんです。