2012年12月23日日曜日

弓製作中の休憩話から ペルナンブーコ

南アメリカとヨーロッパを行き来する貿易船。さて、珍しい食べ物や、貴重品を船に積むのに使われたのが、樽。中にぎっしり詰まった樽は重くて、秤などはとても使えない。そこで、船員たちは、その木樽をトントン、と叩いて、その音で重さを計っていたんだとか。すっごい音楽的・・・・。1トン、2トンという単位は、その「トン」の響きなんだそうです。大体1000キログラムの時の「トン」という響きを皆、経験で感じていた、ということですね。すごい。 (ちなみに、この話を聞いて感動した筆者は、自慢げに息子に話してやったら、「それ、テレビでやってたよ」と言われてしまった) しかし、ここで今日の話は終わりません。この樽の木材に使われていたのが、南アメリカで豊富に見つかっていた「ペルナンブーコ」だったらしいです。ペルナンブーコは柔軟な木材なので、樽の形を作るにはおそらくちょうど良い材料だったのでしょう。 ヨーロッパへ到着して、荷解きをすると、その樽のお役目はなくなるのですが、またここで解体した樽のペルナンブーコ材を欲しがる人々がたくさんいたのです。これは以前にも書きましたが、このペルナンブーコ材、染料としてとても珍重されていたのです。 さてさて、果たしてその樽、弓用には使われたのでしょうか・・?ちょっとソリがついちゃってると思うから、どうでしょうね・・・。 ある午後の休憩話、これにて完結。綴り終える間に、弓、仕上がりました。