2015年2月22日日曜日

外側に見えるものと内側から輝きだすもの、どちらが外見? Geoff Gallante

こんにちわ。アニマコンコルディアのかおりです。

昨夜、ゆっくり映画を観ようと思っていたら、
もっとすごいものを観てしまった・・

たった7分45秒なのに、二時間たっぷり名作映画を観たような衝撃・・・・。


『ほんの数分ちょうだい。映画の前にちょっと見せたいものが・・』

と、夫が見せてくれたビデオなんですが、
ジャズバーかどこかで録られたホームビデオっぽい録画。

出演しているミュージシャンに少年が



「一曲一緒に弾かせていただけませんか?」

と言うところから始まります。

まあまあ、それ以上の注釈はさておき、観てください・・

http://youtu.be/1xEFTFnRmLw


・・・・・・・。

いかがですか?

私は口をあんぐり開けたままでした・・笑

演奏の後に、ピアニストが説明していますが、この「Cheek to cheek」という曲、
即興するのが決して簡単な曲ではないそうです。

和声構成が結構複雑で長く、特に変ロ長調から変ロ短調に転調する部分は、
大物ミュージシャンでもつまずくことがあるような曲、

なんだそうです。

11歳の少年のここまでの演奏・・・もちろん技術的な部分も目を見張るものなんですが、
しかし、何より、
ステージに立つ彼の「存在感」というのか、
彼を取り巻く(というか、おそらく彼が生み出す)空気に圧倒されます。


目前に見える身体よりも、
ずっと大きく見えるんですよね・・。

こういう時、人は「やっぱ、彼の前世は・・・」とかいうんですが
(実は昨夜の夫のコメント笑)

ただただ音と一体化している結果なんだと思います。
言い換えると、思い描いているものになりきっているんでしょうね。

イメージがあって、それが「見える」ように振る舞う。
そうすると、そのイメージ自体が、
『見る』から『為る』へと助けてくれる・・

まずはイメージ。


『見えるもの』と『見えないもの』

これらは対立するものではなくて、
この二つの調和の上に世界は広がる。
実はどちらか一方だけでは成り立たない。


11歳の男の子が、成熟した大人に見える瞬間、
まだまだ学び直すことがあることに
感謝するばかりです。

ちなみに付け加えておくと・・

少年の演奏に応えて
それをさらに「生かす」対話をされている
ピアニストとベーシストの粋なフォロー。
これがあるから更に素晴らしいです・・・

もっと言うと(笑)・・・

絵画の額のような鏡とそれをぼんやり映し出すライティング
この中に
お客さんとミュージシャンの一体感が描き出されているようなこの設定、
偶然の産物ながら最高の演出です。

こんな空間が
ライブの醍醐味なんだなー。

ありがとうございました・・