子供の頃に読んだ「ガリヴァー旅行記」(スウィフト著)。
いまでこそ子供向けのお話とされているけれど、実は
出版された当時(完全版1735年)のイギリスを批判している風刺文学で、
最高の政治学入門書と認識されているらしい。
かなりの評判を呼んで、初版は1週間で売り切れてしまったとか。
それから250年たった今、アウトリーチにいった小学校では、
1割に満たない子供しかこの本を読んでいないようだけれど、
でもやっぱり本屋に行けば必ず売っているし、
250年のロングラン、と思うとかなりすごいことだなあ ・・笑。
ちなみに、ジブリ「天空の城ラピュタ」のラピュタも
もともとはガリヴァー旅行記で描かれた島だし、
知らない人がいない Yahoo(ヤフー)という名前も
ガリヴァー旅行記に描かれたキャラクターの名前。
まあとにかく、今の今まで世界に残るほどのセンセーションを巻き起こした、ってわけで、テレマンのような作曲家が題材に取り上げたのも、
今でいう、ヒットした映画の音楽を、あとから出版するような感覚だったかもしれない。
そういうと、例えば先に挙げたジブリ作品にしたって、
感動した映画の音楽を聴くと、画像までがくっきりと思い出されたりして、
イメージと音のつながりって、かなりダイレクトにつながってくるもの。
まあ、五感のどれもそうだと思うけれど。
今日は子供達に、ガリヴァーが訪ねた不思議な国をそれぞれかいつまんで読みながら、
音楽を聴いてもらったのだけれど、
私自身、どちらの作品も活かせなかったような感覚が残った。
本当にイメージを音の描写から「観る」という感覚を楽しむには、
ガリヴァーとともに訪ねたくらいの想像体験をしていたら、
音自体も、もっともっと感覚的に生きてくるんだろうなあ。
想像する。
それを音に創りかえてまた想像する。
ラッキーな私たちが与えられた「想像力」。
この楽しみが、今も、そして250年後もまた、
ますます力をましてロングランとなりますように・・。
農(agriculture)と創る楽しみ(creativity) 、アグリエイティブな日常と世界を心に描くヴァイオリン弾きです。皆さん一日に一つでも笑顔を増やせるブログを 目指して綴ります。
2016年1月27日水曜日
2015年3月27日金曜日
言わないから、分かって・・
お読みいただき、ありがとうございます!
半農ヴァイオリニストKaoriです。www.animaconcordia.com
春うらら、梅をひとしきり愉しんだ後は・・
じゃじゃーん
スイセン(ラッパズイセン)真っ盛りですね〜☆
スイセンというと、ギリシャ神話で出てくるナルキッソスにちなんだ花。
ナルシスト、っていうじゃないですか?
あれです。(英語だと、文字通りナルシス、と呼ばれています)
ナルキッソスはとても美しい青年。
森の妖精達が恋心を寄せるのですが、
彼は、つれなくも妖精たちを拒みます。
「神に対する侮辱だー!」
と怒った女神ネメシスは
ナルキッソスに魔法をかけ、自分しか愛せないようにしてしまう・・
ナルキッソスは水面に写った自分の姿に恋をし、
その人に触れることもできず、
ただただ、
水面に写る自分を眺めながら死んでいってしまう・・・というお話。
ナルキッソスの亡くなった水辺に咲いていたのがスイセンなのだそうですが、
半農ヴァイオリニストKaoriです。www.animaconcordia.com
春うらら、梅をひとしきり愉しんだ後は・・
じゃじゃーん
スイセン(ラッパズイセン)真っ盛りですね〜☆
スイセンというと、ギリシャ神話で出てくるナルキッソスにちなんだ花。
ナルシスト、っていうじゃないですか?
あれです。(英語だと、文字通りナルシス、と呼ばれています)
ナルキッソスはとても美しい青年。
森の妖精達が恋心を寄せるのですが、
彼は、つれなくも妖精たちを拒みます。
「神に対する侮辱だー!」
と怒った女神ネメシスは
ナルキッソスに魔法をかけ、自分しか愛せないようにしてしまう・・
ナルキッソスは水面に写った自分の姿に恋をし、
その人に触れることもできず、
ただただ、
水面に写る自分を眺めながら死んでいってしまう・・・というお話。
![]() |
| カラヴァッジョ「ナルキッソス」 |
ナルキッソスの亡くなった水辺に咲いていたのがスイセンなのだそうですが、
こうしてちょっとうつむく姿・・・
ロンドンに滞在していた時、ナショナルギャラリーで
水辺を眺め続けるナルキッソスのようだ、
ということで、彼にちなむ花とされています。
ですから、花言葉は
自己愛。
ナルキッソスがかかった魔法はごめんだけれど、
様々な転機が訪れ、何かと忙しくなるこの季節、
自分に向き合い
そして自分を大事にする。
そんなひと時を今一度、持ちましょうよ
っと言って咲いてくれているのかもしれませんね。
さて、言葉なき花のメッセージと同じなのが、
絵画の世界。
いきなりですが、この絵・・・
どんな感覚を覚えますか・・?
![]() |
| ブロンツィーノ 愛の寓意 |
その迫力と艶っぽさ、鮮やかさに圧倒され、
自宅に飾っていた(もちろん本物じゃありませんよ!笑)絵です。
ところが、毎日眺めていると、
喜ばしい場面なのか、
それとも実は怪しい絵なのか、
見れば見るほど、分からない
とっても不気味、
しかしなんとも言えない艶やかさに惹かれてしまう。
とても不思議な感触でおりました。
先日、中野京子さんの著書「怖い絵」を読んでいましたら、
この絵が取り上げられていました。
作家でもある中野さんならではの文章力が、
絵画を至近距離で、生々しく感じさせてくれるので
あえて私は詳しくここで書きませんが、
この絵のタイトル「愛の寓意」とは・・
寓意の意味を辞書で調べますと、
ある意味を、直接には表さず、
別の物事に託して表すこと。
つまり、
私、言わないから。
分かって・・
ということ。
知る人ぞ知る
あなたなら分かるわよね・・・(ニヤリ)?
といったところでしょうか。
かなり試されている感ありますが、
実はこの寓意、
バロックの時代は流行っていたのでございます。
(そいでもって、音楽はもちろん格好の材料だったわけ!)
(そいでもって、音楽はもちろん格好の材料だったわけ!)
謎・・
分からないからこそ、
分からないからこそ、
自分の感覚を研ぎすませて
内側に入っていくことができる
そーんな時間をくれるのがアートなんですね♡
どうでもいいんですが、
ブロンツィーノの絵右上の「時の翁」と解釈されている髭の老人、
古楽界のパパである彼にそっくり・・・笑
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| ヴィーラント・クイケン |
2015年3月26日木曜日
違う目で見てみる
先日コンサートでご一緒した演奏家が、高校生時代まで蝶の採集をしていたんだ、というお話をしていました。
「今思えば、殺して標本にするんだから、残酷なことしてたよなー」
という彼に、何がそんなに魅力だったのか尋ねると、やはり「美しさ」だったと。
以前観た「天国の青い蝶」という映画、
世界で一番美しい蝶といわれているブルーモルフォを
死ぬ前に見届けようとした子の話なんですが、
蝶の妖艶さが、映画に超常的な印象を加えていたのをよく覚えています。
この絵も、やっぱり蝶が何とも言えない印象付けをしていますよね。
どうしても、蝶に目がいってしまう。
この絵のお話は、クピド(キューピッド)がプシュケという少女に恋をしたお話。
(ギリシャ神話らしい、紆余曲折がありますので、詳しい話を知りたい方は、
↓こちらのブログで書いてくださった物がとても分かりやすいです。)
http://sanmarie.me/eros_psyche/
プシュケというのは、
ギリシャ語では「息」とか「魂」とかという意味で、このお話、
魂(プシュケ)は愛(キューピッド)をもとめる❤
という主題で流行っていたんですって。
じゃあ、そこに蝶とは・・・?
蝶って、魂の象徴だったそうです。
プシュケ(人間)とキューピッド(神)の恋物語なんですが、
プシュケはキューピッドとの愛のために
様々な苦をのりこえて、
最後神体を授かるそうなんですが、
その時に、蝶の羽が生えたそうです。
幼虫からさなぎになって、成虫になる、という、
成長の段階が象徴となって、
プシュケの話と重なったのでしょう。
ちなみに、めでたく結ばれたプシュケとクピドは
「悦び」という名の女の子を授かるそうです。
魂+愛=悦び
いい図式ですね〜❤
イエスと蝶も一緒に描かれることがあるそうです。
幼虫(生)– さなぎ(死)– 成虫(復活)
ということだそうです。
そんなことを知ると、
「ほお〜」
っと思って楽しいですね。
(もっといろいろ知りたい方にオススメ本↓)

モチーフで読む美術史 (ちくま文庫)
でも、たとえばそれを知らなくても、
やっぱりこの絵を観た時、
蝶のモチーフがなんとなく心に残りますよね。
この蝶があることで、
全体の雰囲気の中に
色っぽい豊かさが増しているのは明らか。
だから、たとえ知らなくても、
感じている自分はいる、ということ。
知ってても知らなくてもいい。
感受している自分を探すこと、
なのかもしれません。
音楽でも、物語を音で描写している作品がたくさんありますよね。
どのくらい伝わるんだろう?
ということがすごく知りたい私は、
作品の名前だけ伝えるにとどめて、
(例えば、ビーバー作曲ロザリオのソナタより「受胎告知」https://youtu.be/sIl4SNjHiyI
良かったら想像力、試してみてください・・。)
「この情景読めます?」
と聴く方がたに尋ねたりしたこともあるのですが、
それぞれに物語が浮かぶようです。
「じゃあ、物語が設定されていない曲はどうなるの・・・?」
ということになるんですが、
その物語を、聴きながら自分で創る、
というのが、これまた楽しい鑑賞になるんですよねー。
観る、聴く・・
感受する側も一緒に創造できるのが
芸術なんですね。
「今思えば、殺して標本にするんだから、残酷なことしてたよなー」
という彼に、何がそんなに魅力だったのか尋ねると、やはり「美しさ」だったと。
以前観た「天国の青い蝶」という映画、
世界で一番美しい蝶といわれているブルーモルフォを
死ぬ前に見届けようとした子の話なんですが、
蝶の妖艶さが、映画に超常的な印象を加えていたのをよく覚えています。
![]() |
| フランソワ・ジェラール『クピドとプシュケ』1798年 ルーブル美術館 |
この絵も、やっぱり蝶が何とも言えない印象付けをしていますよね。
どうしても、蝶に目がいってしまう。
この絵のお話は、クピド(キューピッド)がプシュケという少女に恋をしたお話。
(ギリシャ神話らしい、紆余曲折がありますので、詳しい話を知りたい方は、
↓こちらのブログで書いてくださった物がとても分かりやすいです。)
http://sanmarie.me/eros_psyche/
プシュケというのは、
ギリシャ語では「息」とか「魂」とかという意味で、このお話、
魂(プシュケ)は愛(キューピッド)をもとめる❤
という主題で流行っていたんですって。
じゃあ、そこに蝶とは・・・?
蝶って、魂の象徴だったそうです。
プシュケ(人間)とキューピッド(神)の恋物語なんですが、
プシュケはキューピッドとの愛のために
様々な苦をのりこえて、
最後神体を授かるそうなんですが、
その時に、蝶の羽が生えたそうです。
幼虫からさなぎになって、成虫になる、という、
成長の段階が象徴となって、
プシュケの話と重なったのでしょう。
ちなみに、めでたく結ばれたプシュケとクピドは
「悦び」という名の女の子を授かるそうです。
魂+愛=悦び
いい図式ですね〜❤
イエスと蝶も一緒に描かれることがあるそうです。
幼虫(生)– さなぎ(死)– 成虫(復活)
ということだそうです。
そんなことを知ると、
「ほお〜」
っと思って楽しいですね。
(もっといろいろ知りたい方にオススメ本↓)
やっぱりこの絵を観た時、
蝶のモチーフがなんとなく心に残りますよね。
この蝶があることで、
全体の雰囲気の中に
色っぽい豊かさが増しているのは明らか。
だから、たとえ知らなくても、
感じている自分はいる、ということ。
知ってても知らなくてもいい。
感受している自分を探すこと、
なのかもしれません。
音楽でも、物語を音で描写している作品がたくさんありますよね。
どのくらい伝わるんだろう?
ということがすごく知りたい私は、
作品の名前だけ伝えるにとどめて、
(例えば、ビーバー作曲ロザリオのソナタより「受胎告知」https://youtu.be/sIl4SNjHiyI
良かったら想像力、試してみてください・・。)
「この情景読めます?」
と聴く方がたに尋ねたりしたこともあるのですが、
それぞれに物語が浮かぶようです。
「じゃあ、物語が設定されていない曲はどうなるの・・・?」
ということになるんですが、
その物語を、聴きながら自分で創る、
というのが、これまた楽しい鑑賞になるんですよねー。
観る、聴く・・
感受する側も一緒に創造できるのが
芸術なんですね。
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