2015年3月19日木曜日

形に込める思いとその力

こんにちわ!アニマコンコルディアKaoriです。www.animaconcordia.com

先日、着付けのお稽古で面白かったのが
文様のお話


着物の模様に使われるモチーフが持つ意味なんですが、
吉祥文様といって、
吉を呼ぶモチーフなんですよね。

代表的なのはもちろん
松竹梅や亀、鶴。

は古代から、が依りつく樹とされていて、
また、常緑樹でいつも蒼々としているから
長寿の意味と重ねられる。

は真っすぐ、
しなやかで強い、
成長も速いことが
祈りの対象。

は別名が「好文木」で、
学問が栄えると立派な花をつける樹、という言い伝えがあるらしい。
そしてまた、
「梅」=「産め
という語呂合せも・・

樹では他に
さすが日本の樹というだけあって、
この樹には稲の神様が宿っているとされているんですよね。
桜の開花状況をみて
その年の豊凶を占っていたようです。

今でも、畑の種まきや植え付けの時期は
桜が咲き始めたら・・
って言いますよね。

他のシンボルも紹介しましょう。

フクロウは「不苦労

は「末広がり

この辺までは結構誰でも知っているかな。
(実は私、フクロウ知らなかった・・汗。
よく観光名所とかでフクロウのお土産見かける度に
・・ホウ?っと不思議だったのです。)

紅葉
鶏冠に似ているんで、
立身出世のシンボル。

それから皆様、この模様、見たことありません?






これ、麻の葉なんです。つまり大麻。
剣道の道着なんかで私は見かけました。
子供の産着なんかでよく使われてたらしいんですが、

この大麻もとっても成長がはやく
種撒いて3ヶ月もすると、
2メートルくらいにもなってしまうらしい。
しかもとっても丈夫。

実は大麻って、日本では神様に捧げる
とっても神聖な植物なんですよね。
神社にいくと、神社大麻っていう
お守りのお札、ありますよね。


子供の成長を願って
白い綿の産着に
お母さんが麻の葉を縫い入れていく姿・・




実に素敵な模様なんですね。

あとみなさんこれ・・・





籠目(かごめ)というのですが、これは鬼が嫌うっていうんで
魔除けの文様だったらしいです。
子供などの霊が浮遊するの食い止めたりする意味があったとか。

つまり、あのかごめかごめの唄
籠に閉じこめられてしまった鳥(魔物か霊?)
いつ出てくるのー?

そいでもって、

自分の真後ろの人をあてるって・・

なんだか、結構スリルのある感じの遊びだったんでしょーか・・・汗


気を取り直して・・・





これなんか、若い娘さんのお召し物によく見られる印象があるんですが、
矢羽根、矢絣といって
「矢は射ったら戻ってこない」
ってことで、結婚での縁起物


さてさて、これは紋。長襦袢とかで、よくみる模様です。






魚の鱗ということですが、私の着付けの先生によると、
蛇がとぐろをまいた形でもあるんだそうです。






ヤマタノオロチっていうくらいで、日本では山の神水の神さん。
私達を守ってくれるというわけです。



着物を着る、ということは
そういった縁起物や魔除けの力を身に纏っているということ。
ただの模様ではなくて、文様に守られて
過ごしているのよ。

という先生の言葉がとっても印象的でした。

言霊と同じように、
全てのものはそういった思いが
形となったもの、そして人に作用するものなのかもしれません。

音楽も実は、こうした文様と同じ
象徴みたいなものがあって、
聴く人に知らず知らずに作用していく、
という仕組みがあるのですよ。

また、別の機会にお話したいと思います。